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視覚障害者就労相談人材バンク ~私たちの就労経験を伝える~

ブラインドメンタープロジェクトを実施しました

 2023年11月3日(金・祝)に、大阪YMCAの「とさぼりカーニバル」にて「ブラインドメンタープロジェクト」をトライアルで実施しました。
当組織の共同代表を担っている岡田太丞が、今年3月に公益社団法人NEXT VISION主催のisee!“Working Awards 2023で受賞したアイデア「Kidsコミュニケーション教室のブラインドメンター」を具体化する第一歩となりました。
本プロジェクトは視覚障害者の新しい職域開拓を目的としたもので、日本の将来を担う子供達、若者達のコミュニケーション力向上を「見えない」視覚障害者との対話から推進する内容となっています。

 当日は人材バンクメンバーを中心とした12名が、ブラインドメンター役として、二人一組で三つのブースに交代で入りました。
11時から15時の間、会場に来た参加者は、事前に準備した教材(写真)から自身の気に入ったものを選び、ブラインドメンターと言葉のキャッチボールを展開しました。
お子さんや親御さん、大人の方に加え、YMCAならではの日本語を学んでいる留学生も、写真の内容を自分の言葉で説明することにチャレンジされました。

 学年が上がるに連れて、ブラインドメンターには下記のような狙いを共有しました。
1.何が写っているか
2.そこから想像する自分の世界観
3.時には写真から感じられる社会的問題を自由に言語化
そしてブラインドメンターは、参加者の言葉を受けて、より具体的な内容を引き出す為の質問を投げかけます。
その繰り返しから、参加者は学校や家庭、職場などで学ぶ機会の少ないあるいは殆どない、自らの言葉で自由に相手に説明することを体験しました。
複数名での参加では、親子や兄弟、姉妹での助け合いも見られ、見えない人にはどういった言葉、言い回しがより伝わるのかを実感して頂く機会となりました。

 子供たちには、視覚障害者には指示語が伝わりにくいことや、大きさを表現する際に身の回りの物や食べ物だとイメージしやすいこと、主観的な説明でも話が広がる面白さを体感してもらいました。
また、大人の方からの感想で見えて来たものとして、子供達のコミュニケーション能力向上はもとより、昨今の新入社員のみならず、社会人に対しても有益ではないかとの意見もありました。
60名以上の方々に実施後のアンケートにお答え頂き、今後の展開に活用したいと思います。

 以下はブラインドメンタープロジェクトの様子を撮影した写真です。
二組のブラインドメンターや、対話が終了した際に手渡した「サンキューカード」などが写っています。
ブラインドメンターとサンキューカードが写った写真